手がだるい
腰やお尻に違和感がある
手足が重たい
足が張る
太ももの裏が突っ張る
長時間座ると違和感が出る
手足がピリピリする
このような症状があると、多くの方は筋肉や関節に原因があると考えます。
もちろんそれも間違いではありません。
しかし実際には、神経の動きや滑走性(かっそうせい)が関係しているケースもあります。
そこで今回は、私が施術やセルフケア指導の中でも活用している
「神経フロッシング」
について解説していきます。
福岡天神で整体をしている田口です。なるべく詳しく解説いたしますので、よろしくお願いします。
私は手のしびれや足の違和感、坐骨神経痛と言われた方、肘や手首の痛みで悩まれている方から相談を受けることがあります。そんな方にも知っていただきたい考え方です。
神経フロッシングとは?
神経フロッシングとは、神経の通り道をやさしく動かし、神経組織やその周囲組織の滑走性をサポートするためのエクササイズです。
「フロッシング」という名前は歯のフロスから来ています。
歯の間を糸で前後に動かすように、神経も身体の中でやさしく前後に動かしていくイメージです。
ここで大切なのは、
神経フロッシングは神経を強くストレッチする運動ではない
ということです。
実際に神経は身体の動きに合わせてわずかに移動しています。
腕を上げたり、肘を曲げたり、足を伸ばしたりするたびに、神経も周囲組織との間で少しずつ滑走しています。
神経フロッシングは、その動きを利用したエクササイズです。
神経も動く組織です
神経というと、多くの方は電線のようなものを想像します。
しかし実際の神経はもっと複雑です。
神経は筋肉の間を通り、
関節の近くを通り、
トンネル状の組織を通りながら、
首から手先まで、
腰から足先まで伸びています。
例えば、
正中神経
尺骨神経
橈骨神経
坐骨神経
などがあります。
身体を動かすたびに、これらの神経も周囲組織との関係性の中で動いています。
そのため、
筋肉だけでなく
神経の動き
という視点で身体を見ることも重要になります。
なぜ神経フロッシングが有効と考えられているのか?
神経フロッシングが注目される理由の一つは、
神経も動く組織だからです。
筋肉や腱だけでなく、神経も身体の動きに合わせてわずかに滑走しています。
例えば腕を上げたり、肘を曲げたり、首を動かしたりするたびに、神経は周囲の筋肉や筋膜、関節の間を通りながら数ミリ単位で移動しています。
そのため、
神経そのもの
神経を包む組織
神経周囲の筋膜
関節
などの環境が変化すると、神経へ余計なストレスがかかることがあります。
さらにあまり知られていませんが、
神経には「神経のための血管」が張り巡らされています。
これは「栄養血管(Vasa Nervorum)」と呼ばれる非常に細い血管です。
神経はこの血管から酸素や栄養を受け取り、老廃物を排出しています。
つまり神経も生きた組織であり、血流によって支えられているのです。
そのため、
長時間同じ姿勢が続く
周囲組織の滑走性が低下する
過剰な緊張が続く
などの状態では、神経周囲の環境にも負担がかかる可能性があります。
神経フロッシングは、
神経を無理に引っ張るためではなく、
神経と周囲組織の動きをサポートするための運動です。
実際に研究では、神経は関節運動に伴って滑走することが確認されています。
神経フロッシングによって、
神経組織
神経周囲組織
筋膜
筋肉
関節
などへ穏やかな刺激が加わります。
その結果として、
身体が動きやすく感じたり、
違和感が軽減したり、
軽く感じたりすることがあります。
神経学的な視点から見ると
私は神経フロッシングの価値は、
単純な「神経の滑走性」だけではないと考えています。
脳は常に、
「今どこに手があるのか」
「どれくらい動いているのか」
「この動きは安全なのか」
を感覚情報から判断しています。
神経フロッシングを行うことで、
皮膚
筋肉
関節
神経
などのセンサーから新しい情報が脳へ送られます。
すると脳が身体の状態を再評価し、
過剰な緊張や防御反応を下げるきっかけになることがあります。
つまり神経フロッシングは、
神経だけに作用する運動ではなく、
脳と身体のコミュニケーションを再学習するための入力の一つ
とも考えられるのです。
神経学的に考えるとさらに面白い
ここからが非常に重要です。
私は普段から、
「筋肉だけを見ていても改善しないケースがある」
とお伝えしています。
なぜなら、身体をコントロールしているのは筋肉ではなく脳だからです。
例えば手を握る。
ペンを持つ。
スマホを操作する。
こうした何気ない動作でも、脳は常に身体の状態を確認しています。
今どこに手があるのか。
どれくらい力が入っているのか。
どの方向へ動いているのか。
そして、その動きは安全なのか。
脳は一瞬一瞬、このような情報を処理しながら身体を動かしています。
その情報を脳へ届けているのが、皮膚や筋肉、関節、神経に存在する様々なセンサーです。
近年の疼痛科学では、
「痛みは単純に組織が壊れたから出るものではない」
という考え方が広まっています。
脳は常に身体の状態を監視し、
「危険かもしれない」
と判断すると防御反応を起こします。
筋肉を緊張させる。
身体を固める。
動きを制限する。
そして痛みを出す。
こうした反応は、身体を守るための仕組みです。
つまり痛みとは、身体から脳へ送られる単なる信号ではなく、脳が安全を守るために出している警告サインとも考えられています。
実際には大きな損傷がなくても、
過去のケガの記憶
長く続いた痛み
不安やストレス
身体の使い方のクセ
感覚情報の不足
などが積み重なることで、脳が過敏になってしまうことがあります。
すると本来は問題のない動きに対しても警戒心が高まり、必要以上に身体を守ろうとしてしまうのです。
神経フロッシングは、そんな脳に対して新しい感覚情報を届ける方法の一つです。
神経の通り道をやさしく動かすことで、皮膚や筋肉、関節、神経から脳へ情報が送られます。
すると脳は、
「思ったより安全かもしれない」
「この範囲なら動かしても大丈夫そうだ」
と身体の状態を再評価するきっかけを得ることがあります。
もちろん神経フロッシングだけですべてが解決するわけではありません。
しかし私は、
神経フロッシングの本当の価値は神経を伸ばすことではなく、脳と身体のコミュニケーションを整えるための感覚入力にあると考えています。
だからこそ、単なるストレッチとしてではなく、身体と脳をつなぐ再学習の一つとして活用していただきたいのです。
どのような症状で活用されるのか?
神経フロッシングは様々な場面で利用されています。
例えば手では、
指の違和感
手のしびれ
肘の内側の違和感
手首周囲の不快感
腕のだるさ
など。
足では、
坐骨神経周辺の違和感
太もも裏の張り
ふくらはぎの違和感
長時間座った後の足の重さ
などです。
もちろん原因は人それぞれです。
神経だけが原因とは限りません。
だからこそ私は、
筋肉
関節
神経
呼吸
姿勢
モーターコントロール
などを総合的に評価することが大切だと考えています。
やりすぎは逆効果になることもあります
神経フロッシングは、
強ければ強いほど良い
というものではありません。
よくある間違いが、
しびれを我慢する
痛みを我慢する
強く引っ張る
限界まで伸ばす
というやり方です。
これは逆に神経へのストレスを増やしてしまう可能性があります。
神経フロッシングは、
「気持ちよく動かせる」
「少し軽くなる」
くらいを目安に行うことが大切です。
私が考える神経フロッシングの位置づけ
私は神経フロッシングだけで全てが解決するとは考えていません。
神経フロッシングはあくまで一つの選択肢です。
実際には、
呼吸
脊柱の動き
胸郭の動き
前庭系
視覚
固有受容覚
モーターコントロール
なども身体に大きく関係しています。
神経フロッシングは、
そうした様々なアプローチの中の一つとして活用しています。
まとめ
神経も筋肉や関節と同じように、身体の中で常に動いている組織です。
手や足の痛み、違和感、しびれがある時、
筋肉だけでなく神経という視点から身体を見直してみることで、新しい発見があるかもしれません。
神経フロッシングは魔法の体操ではありません。
しかし、
身体へ新しい感覚入力を与え、
脳と身体のコミュニケーションを見直すための方法の一つとして、とても興味深いアプローチだと私は考えています。
今お悩みの方へ
たぐち整体では、手足のしびれや違和感に対して、
筋肉だけでなく、
神経
姿勢
呼吸
モーターコントロール
脳と身体の情報処理
という視点から身体を評価しています。
福岡天神周辺で、整体を探している方
手や足の違和感
慢性的な痛み
しびれ
身体の使いにくさ
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